大きな赤字会社への個人資産の贈与

私は大きな赤字を持っている会社の株主です。100%株式を持っています。私は将来相続税が課税されますので私が保有している土地や現金を会社に贈与しようと考えます。贈与受けた会社は利益になりますが大きな赤字があり課税されません,また会社の資本金は1000万円で、欠損金は1億円あります。9000万円まで会社に資産を贈与しても法人税もかからず、私に贈与税もかからないので正しい考えですね。

1.法人については税務上の繰越欠損金がいくらあるかということが問題です。お話はおそらく決算書上の純資産のことだと思われます。期限切れがあると税務上の欠損は目減りしてしまいます。法人税申告書でご確認ください。
2.あなたの個人課税については、あなたが贈与者なので贈与税は課税されませんが、所得税が課税される恐れがあります。譲渡所得の基因となる資産を法人に贈与または時価の1/2未満で譲渡(低額譲渡)した場合には、時価で譲渡したものとみなされて、あなたに譲渡所得税が課税されます。(所得税法第59条)
したがって現金の贈与は対象となりませんが、家屋、土地、有価証券などを贈与又は低額譲渡した場合には、時価で譲渡したものとみなされ、所得金額が算出される場合には、あなたに所得税が課税されます。

及川小四郎税理士事務所

2011/9/16 金曜日