チャットレディーが気を付けるべき扶養や経費のまとめ
チャットレディーとは、WEBカメラやマイクなどを使ってインターネット上で
チャットやテレビ電話をする仕事です。
基本的に歩合制なので、男性と話せば話すほど稼げます。
顔出しをしなくても良い(顔出しした方が一般的に時給が高い)というお手軽感から
副業として始める人も多い仕事です。
また、基本的にお金は給与という形ではなく報酬という形で支払っている会社が多い様なので
アルバイトではなく、業務委託という位置づけになります。
これにより、控除額や扶養、確定申告の必要性など様々な税金に関する問題が出てきます。
当相談室にもチャットレディーを経験されている方から様々な質問をいただきますので、
まとめてみました。
職業欄にチャットレディーと書きたくない
チャットレディーの方は、報酬として給料をいただくことが多いので
一定基準の超えると確定申告の義務が発生します。
その際に、職業欄にチャットレディーと書きたくない方がいらっしゃると思います。
その場合は、インターネットサービス業・ITサービス業・サービス業と記載することをお勧めします。
チャットレディーの税金の話
チャットレディーは基本的に報酬体系。
源泉徴収がないので、自身で確定申告しないといけないケースがほとんどです。
申告期限を過ぎても申告をしないでそのままにしておくと、
延滞税や重加算税など余分な税金を支払うはめになったり、
計画定期に稼がないと、扶養から外れてしまったりと注意が必要です。
チャットレディーの経費例
チャットレディーの会社からいただく報酬が源泉徴収を引かれていない場合は、
仕事に必要な物は経費として認められます。
(源泉徴収されている給料の場合、あらかじめ給与所得の基礎控除の65万円があるため、基本的には経費は認められません。)
ではチャットレディーの経費とはどのようなものになるのでしょうか?
光熱費(時間や占有部分の比で按分する)
パソコン代
パソコン周辺機
WEBカメラ
家賃(時間や占有部分の比で按分する)
コスプレ洋服代
図書
基本的には所轄の税務署が判断することになりますので一概には言えませんが
一般的に上記のものは認められるでしょう。
美容代や化粧品代に関しては認められないケースが多い傾向にありますが
税務署によっては認められることもあります。
もちろん、プライベートで使用しないことが前提条件となります。
不安であれば、所轄の税務署まで確認しましょう。
チャットレディーの家族の悩み
夫にばれない為には
ご結婚されている方の場合、夫には隠しておきたいという方がおられます。
特に、扶養から外れたら夫にばれてしまいますか?と不安に思われている方が多いです。
夫にチャットレディーをしていることが税金面でばれてしまうケースというのは
扶養から外れた時です。
あなたが扶養控除の枠を超えて稼いでしまった場合、夫の扶養から外れてしまい、
夫が配偶者控除を受けられなくなり夫の所得税が高くなります。
そのことで、夫は妻が何か隠れて仕事をしていると分かってしまいます。
それが直接的にチャットレディーをしているとは分からなくても、「何の仕事をしてるの?」と聞かれるのは避けられないでしょうから隠し通すのは困難になります。
万が一、あなたが夫に隠れてチャットレディーをしているのであれば、夫の扶養から外れないように収入をコントロールする必要があります。
扶養からはずれたくない
では、扶養から外れないようにするためには、どういったことに気を付ければ良いのでしょうか?
これは雇用形態等にもよって変わって来ますので注意が必要です。
不安な方は税理士へご相談されることをお勧めします。
なお、扶養には大きく二つあり、一つは税法上の扶養、
もう一つは健康保険・年金保険の扶養がありますが、
今回は、夫の負担額にも影響のある税法上の扶養にのみ言及します。
給与としてもらっている人の場合(源泉徴収有)
チャットレディーの収入が給与として受け取っている方は
1月~12月の期間で103万円以上稼いでしまうと扶養から外れてしまいます。
ですので、扶養から外れたくない方は年間で103万円以上稼がないように調整する必要があります。
上記にもありますが期間は1月~12月の間ですので、仮にあなたが6月からチャットレディーを始めたのだとしたら
1年目は半年で103万円以上稼がないように調整する必要があるということです。
なお、この103万円というのは、
給与所得の基礎控除65万円+基礎控除38万円の合計(103万円)ということです。
給与所得者の場合、給与所得の基礎控除65万円があらかじめ控除されているので
仮に仕事でコスプレが必要になったや、WEBカメラを買ったとしてもその費用を経費として落とすことが出来ません。
報酬としてもらっている人の場合(源泉徴収無)
チャットレディーの収入を源泉の引かれない報酬として受け取っている方は
1月~12月の期間で所得が38万円超えの場合、扶養から外れます。
所得とは収入(報酬)-経費なので、例えば110万円の収入があっても
経費が80万円かかったのであれば所得は30万円となり、扶養から外れることはありません。
しかし、年間20万円を超えると確定申告は必要になりますので注意してください。
監修:みらい総合会計事務所 佐藤博之税理士