製造原価がマイナスになってしまう・製品在庫の単価について

青色申告書を作成の際、期首棚卸高+当期仕入高-期末棚卸高で算出した製造原価がマイナスになってしまいます。

要因としては、
当方は養蜂で蜂蜜販売をしており、夏までに取った蜜を通年で販売している為、夏には多量の製品在庫が発生します。また、昨年より増産している為、昨年より在庫が大幅に増える予定です。

その為、期末棚卸高が大きくなり、期首棚卸高+当期仕入高を上回ってしまいます。

製品在庫は自分で生産したもので、直接仕入れていない為、棚卸高算出の際の単価をどうすれば良いか疑問ですが、仮に販売単価とすると、原価以外の自分の利益分も乗っているので、棚卸高も増加します。自家消費時の最小計上額の販売額の70%で単価を出しても良いのか、ただし、これでも在庫が多ければ製造原価がマイナスになるかもしれません。

青色申告時、製造原価がマイナスになっても良いのか?
棚卸の際の、製品単価はどうすれば良いのか?
教えて頂きたく、お願いいたします。

税理士の福田と申します。

さて、ご質問の在庫単価の算定により製造原価がマイナスになる件ですが、質問内容にも書いてあるとおり利益分が乗ってしまいますので、在庫単価として「販売単価」を使うことはできません。
ゆえに、製造原価がマイナスになることもありません。

「製造原価(げんか)」というように、その計算根拠はすべて原価の数値を使います。
その「原価」には、一般的に「実際原価」と「標準原価」があります。
両者の概念は異なりますが、結果の数値は近似値になります。
一般的な製造業の実際原価は、「原材料費」「労務費」「経費」の合計額を基礎として算定することになります。

 そこで、養蜂業の原価を考えますと、一般論ですが

1)毎年、養蜂用に購入している蜂の購入費用、
2)採れた蜂蜜をビン等にパッケージするビン等の購入費用、
3)蜂蜜の収穫作業をするための臨時のアルバイト代(製造原価に入れなくても販管費で経費計上しても可)、
4)蜂が入っている木箱を毎年購入しているのであればその木箱の購入費用、

など想像してみましたが、実際には他にも原価発生要因があるかもしれませんので、個別具体的な資料をもって専門家に相談することが望ましいでしょう。

製造原価の算定は、個別具体的な資料を基に計算しても非常に難しいものでございます。参考までに。

2014/10/7 火曜日