会社で年末調整しているのに、確定申告で給与所得を申告しないといけないの?

3年前より、確定申告をしています。 

父の遺産を相続し借家の家賃収入を確定申告しましたが、本日給与所得の申告が漏れていると手紙で通知が届きました。

会社員で、会社の方で所得に関しては年末調整していますし、所得税、住民税も引かれています。

なぜまた、確定申告でも給与所得も申告しなければいけないのでしょうか?
教えて下さい。

確定申告は全ての所得につきまして、改めて再計算しなおした結果を申告する手続きです。

このため、ご質問者様の場合、会社の年末調整で給与所得は完結すると思われがちですが、他の所得と改めて合算し直し、税金を再計算する手続きである確定申告が必要となります。

(もし、給与以外の所得がなければ年末調整のみで確定申告の必要はございません)

回答税理士

ティーアンドティー会計事務所

2014/8/8 金曜日

1.確定申告とは
所得税の確定申告は、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得の金額とそれに対する所得税の額を計算する手続きです。

2 確定申告をする必要のある人
大部分の給与所得者の方は、給与の支払者が行う年末調整によって所得税額が確定し、納税も完了しますから、確定申告の必要はありません。
しかし、給与所得者であっても次のいずれかに当てはまる人は、原則として確定申告をしなければなりません。
1 給与の年間収入金額が2,000万円を超える人
2 1か所から給与の支払を受けている人で、給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円を超える人
3 2か所以上から給与の支払を受けている人で、主たる給与以外の給与の収入金額と給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円を超える人
4 同族会社の役員などで、その同族会社から貸付金の利子や資産の賃貸料などを受け取っている人
5 災害減免法により源泉徴収の猶予などを受けている人
6 源泉徴収義務のない者から給与等の支払を受けている人
7 退職所得について正規の方法で税額を計算した場合に、その税額が源泉徴収された金額よりも多くなる人

3.本件の場合
給与所得と家賃収入の合算が行われていませんので、正確な年間所得を計算し、それに合致した税額計算をおこなうための手続きとして、確定申告が必要になります。

以上

回答者

山口秀樹税理士事務所

2014/8/9 土曜日