初めての確定申告

今回初めて確定申告しようと思っています。

主人は雇われの大工なんですが、仕事で使う道具はすべて自分たちが負担しています。
実母に『会社で経費にしてくれないなら、自分たちで申請したら?』ということだったんですが、確定申告自体初めてで、どぉしたらいいのかわかりません。

どこから始めたらいいのですか?

1.ご主人の立ち位置の確認
ご主人は、雇われ大工なのでいわゆるサラリーマンです。したがって、給与所得者となります。

2.給与所得者で確定申告が必要な人  
税法では、大部分の給与所得者の方は、給与の支払者が行う年末調整によって所得税額が確定し、納税も完了しますから、確定申告の必要はありませんと規定しています。
しかし、給与所得者であっても次のいずれかに当てはまる人は、原則として確定申告をしなければなりません。
1 給与の年間収入金額が2,000万円を超える人
2 1か所から給与の支払を受けている人で、給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円を超える人
3 2か所以上から給与の支払を受けている人で、主たる給与以外の給与の収入金額と給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円を超える人
(注)給与所得の収入金額から、雑損控除、医療費控除、寄附金控除、基礎控除以外の各所得控除の合計額を差し引いた金額が150万円以下で、給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円以下の人は、申告の必要はありません。
4 同族会社の役員などで、その同族会社から貸付金の利子や資産の賃貸料などを受け取っている人
5 災害減免法により源泉徴収の猶予などを受けている人
6 源泉徴収義務のない者から給与等の支払を受けている人
7 退職所得について正規の方法で税額を計算した場合に、その税額が源泉徴収された金額よりも多くなる人

3.結語
以上から、ご主人は確定申告は必要はありません。
したがって、道具代は個人負担となります。
なお、道具代等を必要経費と考えるならば、給与所得者{雇用契約}から一人親方(請負契約)に契約を切り替えなければなりません。

4.参考条文など
(1)所得税法121、174
(2)所得税法施行令262の2、298
(3)所得税法基本通達121-5
(4)租税特別措置法3、8の5、37の11の5、41の10、41の12
(5)災害免除法2、3

以上

回答者

山口秀樹税理士事務所

2013/6/30 日曜日